義弟に甘えられたい!

照りつける太陽、まばゆい光。そしてセミの大合唱。

もう8月も終わるというのに夏の暑さはまだまだ収まる気配がない。

幸い車内は冷房が効いていて涼しい。

私、天野 夢花(あまの ゆめか)は今日、お父さんの再婚相手になるかもしれない人に会うのだ。

今はその移動中。

「ねえお父さん、再婚相手ってどんな人?」

「そうだなぁ…。あすかさんは優しくてきれいな人だよ」

あすかさん。お父さんの再婚相手の名前だ。

私は物心付く前からお父さんと二人だった。
いつも忙しいのに毎日私と遊んでくれた優しいお父さん。

だからこそ、お父さんが再婚する聞いたとき私も嬉しかった。

「あと詩音(しおん)くんは少し恥ずかしがり屋だったな〜。でもいい子だったよ。」

詩音くんと言うのは私の新しくできるかもしれない弟の名前。

そうなのだ。私には母親だけでなく弟もできるのかもだ。

確か年齢は中学3年生だった。私の2個下の年齢。

どんな子なんだろう、仲良くしたいな。
弟ならきっと可愛くて甘えてきてくれるに違いない!

実は私は弟妹がいるのに憧れていたんだ。
それがついに叶うのかと思うとワクワクする。

車に揺られながらそんな事を考えていると車が止まった。

少しお洒落なカフェ。どうやらここで会うみたい。

「さあ、ついたぞ。」