【江本孝樹】

あれから僕は、【Angel Planter】にドハマりした。

バイトで稼いだお金でグッズを大量に買い、部屋に飾ったり携帯用として持ち歩いたりしている。

@大学

エンプラと通じて、少しだけど友達もできた。

奏太「孝樹、今度のエンプラ握手会行く?」

孝樹「え!?行きたい!奏太も行く?」

奏太「当たり前だろ」

エンプラの握手会か…。想像するだけで笑えてきた。

孝樹「今日の帰り、一緒に服屋寄ろうぜ」

奏太「おう」

@服屋

奏太と2人で服を新調しているとき、妹の花恋とすれ違った。

花恋「お兄ちゃん?」

孝樹「花恋。お前ここで何してんだ?」

花恋「エンプラの握手会に行くから、その時の服を買いに来たの」

…まじか。僕らと同じ理由。

奏太「孝樹、お前妹いたのか。どれくらい離れてるの?」

孝樹「11歳くらい」

奏太「そんなに…?大変だろ、そんなんじゃ」

孝樹「うん」

花恋「お兄ちゃんの隣にいるの、お兄ちゃんの友達?」

孝樹「そうだけど」

花恋「あのお兄ちゃんに友達いたんだ」

孝樹「ごめん奏太。花恋の奴、初対面の人にはいつもこうなんだよ」

奏太「大丈夫だよ。えっと…花恋ちゃん、だっけ?」

花恋「うん!」

奏太「実はお兄ちゃんたちも、エンプラの握手会に行くんだ」

花恋「え、そうなの!?花恋、1人だと心細いって思ってたんだぁ」

ほんとかよ。花恋、お前はいつも1人行動派だろ?どうしてこんな時に限って…。

花恋「お兄ちゃんたちも、エンプラ好きなの?」

奏太「うん。お兄ちゃんは、ふーかとのんが好きなんだ」

花恋「花恋は、かなが好き!あと、お兄ちゃんはももとあんずとゆあが好きって言ってた!」

おい、花恋。もうそれ以上喋るな…。

結局、エンプラの握手会へは、僕と奏太、そして花恋と一緒に行くことになった。