「もし、美空さんが、また、あーだこーだ言って別れようとしても、そう簡単には別れない。重い男につかまっちゃって、残念でした。覚悟してよ?」 「⋯⋯そうね!」 人ごみの中で、暑苦しく、見苦しいとわかっていながら、私はぎゅっと腕を絡ませた。 FINE