今、ためらいばかり感じてしまうのは、かつての相手たちと、真剣に向き合わなかったことのツケなのだろうか。
まさか、この年齢になって、ひとまわりも年下を相手に本気の恋をしてしまうなんて、人生はわからない。
今がよければそれでいい⋯⋯そんな刹那的な意味ではなく、幸せであればあるほど、もしも明日、何の前触れもなく別れを告げられたとしても、それはそれで仕方ないと思ってしまう。
「来年の夏も、また来ようよ」
星夜は、当たり前のように言う。
「そうね」
「あと、美空さんがこれまでに過ごした街にも行ってみたいな。俺はずっと地元だし」
「そうね」
「さっきから『そうね』ばっかりじゃん」
「ごめんね」
「俺さ⋯⋯別れてあげないから」
「え?」
まさか、この年齢になって、ひとまわりも年下を相手に本気の恋をしてしまうなんて、人生はわからない。
今がよければそれでいい⋯⋯そんな刹那的な意味ではなく、幸せであればあるほど、もしも明日、何の前触れもなく別れを告げられたとしても、それはそれで仕方ないと思ってしまう。
「来年の夏も、また来ようよ」
星夜は、当たり前のように言う。
「そうね」
「あと、美空さんがこれまでに過ごした街にも行ってみたいな。俺はずっと地元だし」
「そうね」
「さっきから『そうね』ばっかりじゃん」
「ごめんね」
「俺さ⋯⋯別れてあげないから」
「え?」



