神奈川に住んでいた頃、鳥取出身というと、まるでレアキャラのような扱いをされてきたのが嫌だったのもあれば、仙台には東北以外から来た人というのは意外と少ない。
それこそ、山陰出身なんて、東北には私の他にどれほど居るだろう。
風も冷たくなってきた十月。
ショッピングモール内の大型書店を数時間物色し、数冊の文庫本を買うと、同じモール内のカフェに入る。
もっと混んでいるかと思いきや、平日の夜ということもあり、人もまばらだった。
40を過ぎても味覚が子供の私は、珈琲ではなく甘いドリンクを注文。
「学生さんですか?」
目の前の、若い男性の店員はそう尋ねてくる。
「え?」
「田舎じゃ珍しい、お洒落な人だなぁって。都会から進学で来たお嬢さんかと思ったんです」
「あはははは!チップ目当てで言ってます?」
それこそ、山陰出身なんて、東北には私の他にどれほど居るだろう。
風も冷たくなってきた十月。
ショッピングモール内の大型書店を数時間物色し、数冊の文庫本を買うと、同じモール内のカフェに入る。
もっと混んでいるかと思いきや、平日の夜ということもあり、人もまばらだった。
40を過ぎても味覚が子供の私は、珈琲ではなく甘いドリンクを注文。
「学生さんですか?」
目の前の、若い男性の店員はそう尋ねてくる。
「え?」
「田舎じゃ珍しい、お洒落な人だなぁって。都会から進学で来たお嬢さんかと思ったんです」
「あはははは!チップ目当てで言ってます?」



