ためらい

 話が違うと思われても、きちんと話し合い、これからも一緒に居たいと思ってしまう。
 七夕の夜、あの海でこの本音を伝えよう。

 そして、七月七日。
 数日前、東北は今日あたり梅雨明けではないかと言われていたが、結局のところ、まだのようだ。
 降っても晴れてもいない、なんとも微妙な曇り空。
 限りなく猛暑日に近い真夏日で、蒸し暑くて仕方ない。
 鳥取に住んでいた頃、太平洋側ならばカラッとしていると期待していたのに、日本全国、それほど高温多湿ということだろう。

 いつもよりドレスアップして行こうかと思ったが、星夜は私の普段のファッションが好きだと言ってくれていたし、いつもの私のまま行こう。
 サーファー風のファッションも、典型的な陸サーファーっぽい車も、傍目には単なる痛い女だろうけれど、それが私。

 車の中で、星夜を待っていた。
 しかし、何時間待っても彼は来ない。