彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「今日は図書館で、明日は別の場所みたいに日替わりにした方が、逃げやすいもんですよ~」
「女子高生ちゃんの逃げ場所が、テスト勉強できそうな場所ってことは、いじめっ子達も予想してるはず!裏をかきましょう!」
「なるほど!そりゃあ、一理あるね!そうしようか、愛弟子!」
「ええ!?でも、それではみなさんにご迷――――――」
「迷惑なもんか!!いじめする奴が迷惑なんだよ!」
「そうそう!車出すだけで人助けができるなら気分いいし!」
「それな!まるで、凛道君みたいだからな!」





「りんどうくん?」



(ひっ!!)





船越師範の前で私のもう一つの名前が出る。





「りんどう、りんどう・・・・凛道君って、まさか、龍星軍の凛道蓮かい?」
「あれ!?師範ご存じですか!?」
「ヤンキー嫌いじゃなかったですか!?」
「見掛け倒しの奴が嫌いなだけだよ!大原さんがその子の弟のチョコちゃんて子を溺愛してるから、ある程度の話は知ってるだけさ。」



(違います!師範!凛道蓮=チョコちゃんです!!)



そう言いたいけど、今しゃべればぼろが出る危険がある!!



しゃべれない!!




〔★凛は金縛りになった★〕





(てか、大原さんって、大原会長のこと?)





同一人物である自信はある。





(なんせ、船越師範は、地域活動とかボランティアとか、積極的に参加してるからな~そういえば・・・・船越師範は、町内会の活動もよく参加するって言ってたな・・・。)





それを思えば・・・





(よく今まで、チョコとして、凛道蓮として、船越師範に見つからないで活動できたな、私・・・。)





〔★奇跡のスルー劇場だ★〕