彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「ココアごちそうさま、ヤマト。美味しかったです。」
「うははは!おそまつさん!カップはわしが洗うから貸してや!」
「いえ、自分で飲んだものぐらい、自分で片づけますよ。」
「ええねん、ええねん!わしがするねん!その代わり、お願いがあるんやけど♪」
「?なんですか?」
「期末テストの勉強を教えて下さい。」
「あなたが敬語を使うということは、それほど深刻な状況なのですね。」
「たのんますぅ―――――――――――――――――――!!」





カップをヤマトに差し出しながら聞けば、ヤマトのカップと私のカップを合唱させながら頭を下げる関西男子。



〔★独特な合掌だ★〕



「うははは!ヤバいねん!前回、凛のおかげで乗り越えられたから、今回も凛のおかげで乗り切りたいねん!!」
「他力本願か!?まあ、いいですけど・・・。教えますよ。」
「ホンマか凛!!?おおきに!愛しとるぅ~!!うはははははは!!」
「ちょ!?つぶれるつぶれる!つぶれるから、抱きしめないで!バカ力!!」
「うははは!そーと決まれば~勉強道具を持って、瑞希はんのところに行こか!?」
「当然ですよ!!瑞希お兄ちゃんのところに行くために、私は両親という囲みを突破してきたんですから!!」





(そう、すべては瑞希お兄ちゃんに会うため・・・!!)





「うははは!そうと決まれば、コップをこうちゃっちゃと洗って~!ほい、完了!!ほな、出かけよか!!?わし、準備万端やから!!」
「相変わらず素早いですね!?」
「その方が凛もええやろうー!?瑞希はんに早く会いたいやろうが~!?」
「もちろん!行きますよ!」



ヤマトを追い抜き、駆け足でヤマトの家から出る。





(瑞希お兄ちゃん、早くお会いしたい!!)





瑞希お兄ちゃんというのは、私が凛道蓮になるきっかけになったお方にして、私の初恋兼片思い中のハタチのお兄様♪
もう非の打ち所がないほど、褒めるところしかない、完璧なパーフェクト男性です♪





〔★恋は盲目だ★〕