彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






そこに映っていたのは―――――――――――





「鳥海、難波、中山・・・。」
「ハッキリ言うわよ。あなた、この人達が嫌いでしょう?」
「き、嫌いどころか、大嫌―――――――――・・・・・」





そう言いかけて口を閉じる。
おそらく、いじめっ子3人が菅原凛を盗撮尾行してるのは、プランGが関係してる。





(あんな非常識金持ちたちと、大好きな船越師範を関わらせちゃいけない!!)

「船越師範、あのー!」

「あー寒い!!ごちそうするから、ちょっと、お店に入りましょう!温かいものが欲しいわ!!」
「ちょ!?」





そう声を上げると、私の手を握って歩き出す巨体の持ち主。





「ふ、船越師範!?」
「ついておいで。ありゃあ、どう見てもヤンキーだね。凛、お前イジメられてるだろう?」
「っ!?」




即答で誤魔化せなかった。
そんな私を見て、ニッコリと船越師範は笑いかけてきた。





「隠し事はナシだと約束しただろう?それにいじめられることは恥ずかしいことじゃない。いじめる奴らが恥ずかしいんだ。」
「船越師範・・・。」
「あーやだやだ。粘っこいねぇ~あの3人のいじめっ子、ついて来てるよ。いやらしい子達だ~親の面を拝んでやりたい!」





いじめっ子達には背中しか見せていないはずなのに、ついて来てるのがわかるらしい。





「さすが武術家ですね・・・。」
「凛もあのまま続けていたら、私ぐらいになれたよ!」





茶目っ気たっぷりに言うと、近くのロイヤルホストに入店したのだった。