「おい!汚いだろう!?俺の上履きを、ゴミ原に投げるなよ!」
そう言いながら、上履きを取りに来た男子が、上履きを拾い上げながら――――――
ボコ!
「痛い!?」
私の顔を殴ってきた。
「なんで、なにもしてないのに、私に上履きを投げつけたり、叩きつけたりするのですか!?」
ダメもとで抗議するが―――――――――
「底辺国民ヤバ!独り言言ってるぞ~!」
上履きで私を殴った男子が、笑いながら仲間の元へ戻っていく。
とたんに、教室いっぱいに笑い声が上がる。
「早く学校辞めればいいのになぁ~底辺国民♪」
「いやいや、それだと、サンドバック亡くなって、俺ストレスたまるんだけど~?」
「みじめー♪底辺国民菅原、上級国民と同じクラスにいるだけ、感謝しろっての!」
ゲラゲラ笑いながらみんなが私を指さしてくる。
これに私は―――――――
「・・・。」
無表情で答えた。
もうすぐ、期末テストが始まる。
1限目は数学。
タブレットを出して、出題範囲を流し読みする。
「おい、ゴミ!テスト範囲全部見るのをやめろ!」
ガン!
そう言いながら机を蹴るいじめっ子女子の鳥海。
「見るなら、テストに出そうなところ見ろ!こっちの点数稼ぎに貢献しろ!」
ガン!
そんなセリフにあわせて、今度はいじめっ子女子の難波が机を蹴る。
「・・・。」
それを無視して、タブレットを閉じてカバンにしまう。
「「おい!!」」
鳥海と難波が、ダブルツッコミを入れてきたが、無視して机の上を筆箱だけにした。


