日付が変わってから瑞希お兄ちゃんに別れを告げ、ヤマトの家で着替えてから帰宅して、短い睡眠を私はとった。
起床時間に起きて、身支度を整え、食事を摂り、勉強道具を持って登校した。
「聞いたか!?『四神高(ししんこう)』のバトル!?」
「知ってる、知ってる!ヤンキー4校が戦うんだろう!?」
「しかも、勝ち残って奴は、凛道蓮さんとサシでタイマンだろう!?」
「それって、撮影OKなわけ!?」
「凛道さんの写真ほしい~♪」
(あああああああああ・・・・・馬鹿共が、馬鹿騒ぎしてる・・・・・!!)
教室に入る前から、廊下まで響いていたはしゃぎ声。
というか、学校についてから、すでにみんながその話題に食いついている。
私は、靴箱からゴミ箱に移動した上履きを拾い、汚れを除菌シートでふいてから身に着けて、教室に入場するまでの間、昨夜の情報が、あちこちで拡散されていた。
(誰がバラしたんだよ!?)
「メテオ様様よねぇー♪こんな面白い話教えてくれて♪」
(あのクォーター!!)
いじめっ子女子の一人の発言で、情報源を私は知ることができた。
(さすが、ちーちゃんが嫌うだけあるわね・・・!私も嫌いだわ!!)
〔★凛はブラックリストに催馬楽メテオを登録した★〕
「しかもメテオってば、自分に金賭けろってうるさいの!」
「メテオなら、凛道さんに勝てるかな~?」
「いや!パワーファイター型の児雷也じゃない!?」
「勝敗決めるのって、力だけじゃなくね?陰険な中尾の方が有力じゃね?」
「てか、決闘して逮捕とか大丈夫なのー?」
「そこはほら!中尾の親かじいさんが、警察OBじゃん?俺らと同じ上級国民だから、いくらでももみ消しできるって!」
「そうだよねー!あたしら上級国民なのに、一匹だけ底辺国民がクラスにいるって、ヤバくなーい?」
バシ!
「痛い!?」
誰かの上履きが、私の頭に当たる。


