「凛道とタイマンするのは俺だって言ってんのに、なんでどいつもこいつも凛道!凛道!凛道と~~~~!!俺を眼中なし扱いしやがって!!!」
「落ち着けよ、大河!」
苛立つ円城寺君に、冷静な秀君が駆け寄る。
その姿に複雑な気持ちが増す私。
(確かに、3人連続で無視されたら、イヤな気持ちになるよねー・・・・・)
わかる。
菅原凛として、イジメられてるから、無視されるつらさはわかる・・・!
〔★凛は大河に同情している★〕
「凛道!!調子に乗るなよ!!?北と西と南のボスからLOVEコールもらったからって、いい気になよ!?」
「なりませんよ。LOVEじゃなくて、危ない・・・とLOVEるコールじゃないですか?」
「うまいこと言ってんじゃねぇーよ!!いいか!!とにかく、オメーとタイマンするのは、俺だからな!!?円城寺大河だっ!!!覚えとけ!!!」
ドン!
「わっ!?」
「凛!!」
円城寺君は私にタックルをかますと、ガレージに続く通路へと消えていく。
よろけた私を、素早く瑞希お兄ちゃんが抱き留める。
「大丈夫か、凛!?」
「だ、大丈夫です。ありがとう、瑞希お兄ちゃん・・・」
そう言葉を交わした時には、ガレージからエンジン音が上がる。
ドゥルルルル!!
「これ、大河のエンジン!!」
「あのバカ!」
「凛に逆ギレして帰る気かよ!」
円城寺君のバイク音を聞くなり、慌ててガレージに続く通路へ向かう悠斗君と秀君。
カンナさんは、呆れ切った顔で舌打ちしてから私を見る。
「わりぃーな、凛!大河の癇癪に付き合わせて。」
「いえ、僕は気にしません。」
「あたしらが気にするっつーの!マジで凛はお人好しなんだからよぉ~」
「わっ!?」
そう言いながら私の肩に腕を回して肩を組むと、私の耳元でささやいた。


