「ちょ、待って下さい、児雷也さん!!」
「虎太郎と呼べ!ついでに呼び捨てでいいぞ!!どうした!?」
「僕の話を聞いて下さい!!凛道ガールと世間で言われている女子は、僕の彼女じゃありません!!女友達の中でも特に親しい親友のことです!!」
「そ、そうだ!!あ・・・あたしゃ、凛のおん、お、女じゃないっ!!」
「そうだそうだ!!カンナはりんどーの彼女じゃないぞー!!」
「あん?そーなの?」
「そうです!!」
「「そうだよ!!」」
「わかった!!彼女じゃなくても良いから、俺が勝ったら、そこの高千穂含めて女子4人をもらうからな!!エッチなことをするからな!!」
「何言ってんですか、あなた!!?」
「エッチなことだとー!?」
ギョッとする私と、瞳孔を開く悠斗君。
そこへカンナさんが罵声を投げかける。
「ふざけんな!!誰がテメーにエロい真似させるか!!」
「それは凛道蓮君次第だろう~!?凛道蓮が、俺に勝てば、良いだけの話だ!!じゃあ、そういうことで!!当日はお互い、ベストを尽くそうぜ!!またな!!」
カランカラーン♪
言いたいことだけ言うと、回れ右をしてお店の出入り口からさっさと出ていく児雷也虎太郎(じらいや こたろう)。
後には、大口開けた私とカンナさんと悠斗君と円城寺君と・・・それを見守る新旧龍星軍メンバーが残された。
何とも言えない空気の中、最初に口を開いたのは――――――――
「なんで誰も俺の話を聞かねぇんだよぉ――――――――――!!?」
本日、大物ヤンキー3人から無視されまくりの円城寺大河君だった。
ダン!と、近くのテーブルをこぶしで叩くと、叩いたこぶしを震わせながら叫ぶ。


