彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「丁重なご挨拶をありがとうございます。こちらこそ、初めまして。凛道蓮と申します。よろしくお願いします。」
「おう、よろしくよろしく!バトルロイヤルの後の、タイマンの話は聞いてるよな!?」
「ええ、仲間から聞きました。」
「俺は勝ち残って、凛道蓮、お前と戦うつもりだ!!お前もそのつもりでいてくれっ!!」
「オイ!!凛道と戦うのは俺だ!!お前じゃねぇぞ児雷也!!」
「たははは!!わかった、わかった、円城寺!」
「真面目に聞きやがれ!!」
「聞いてる、聞いてる!!凛道蓮、仕事終わりのとこを、邪魔して悪かったな!閉店後の方が、客にも働く側にも迷惑かかんねぇと思ってよ!遅くに尋ねたこと、かんべんしてくれな!?」
「え!?いえ・・・お気遣い、感謝します・・・。」

(本当にこの人・・・良い人だな・・・。)

開店前に来たのも気遣いはあったかもしれない。

営業中に来たのは迷惑でいかない。

それらに対して児雷也虎太郎は、お店が終わって、お客さんの目がないところを選んできた。





「たははは!感謝するのは、俺の方だ!!お前とケンカできるのを、楽しみにしてるぜ!!ガチで戦おうぜ!!本気出して、手加減なんて馬鹿な真似するなよ!?」
「わかりました。」
「だから凛道と戦うのは俺だって言ってるだろう!!?」
「つーても、噂通りの凛道蓮なら、本気を出すとは思えないから―――――――――賭けをしねぇか!?」
「賭け?」
「おう!」





聞き返せば、機嫌よく返事しながら児雷也虎太郎は言った。







「お前が勝てば、俺はお前の舎弟になる!!俺が勝てば、凛道蓮の彼女である凛道ガールの高千穂カンナ・小林涼子・一ノ瀬ますみ・鳴神瑠華の女子4人を俺の彼女としてもらう!!どうだ!?本気で戦う気になっただろう!?」

「はあ!!?」

「「なに言い出すんだテメー!!?」」







児雷也虎太郎の申し出に、私は驚き、カンナさんと悠斗君が声をそろえてツッコむ。





〔★敵は無茶な要求をしてきた★〕