彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






Felicita(フェリチータ)にcloseの札をかける。
それを終えて店内に入り、閉店作業が終わったところで、瑞希お兄ちゃんが切り出した。





「で?なんなんだ?あの西岸高のボスは?」
「軟派野郎です、瑞希さん!!」
「超最悪なチャラ男で~すぅ~」





瑞希お兄ちゃんの問いに、同時に答えた円城寺君とちーちゃん。
これを受け、瑞希お兄ちゃんはため息をついてから言った。





「まずは、大河の話から聞く。催馬楽愛天央(さいばら メテオ)っつたか?ハーフか?」
「押忍!クオーターとかいう奴っす!クウォーターで親が西洋マフィアのしてるんすよ!面が良いからモデルの仕事もしてるんすよ!」
「思い出した!!それであたしの名前を知ってたんだわ、催馬楽の奴!!」
「モニカちゃん!?」





円城寺君の説明に、オネェさんが声を上げる。






「てかあたし、現場で1度、あいつと一緒になったことあったわ!ジャンルが微妙に違うから、一緒に仕事する機会なかったけど~~~~よくもあたしの忌まわしい名前をバラしやがって~~~!!」
「え!?その言い方だと、モニカちゃんがモデルの仕事をしてるみたいじゃないですか?」
「あら!?あたし、凛ちゃんに言ってなかったっけ!?あたし、モデルの仕事もしてるのよ?」
「えっ!?モニカちゃん、モデルの仕事してるのですか!?」
「な!?凛、オメーモニカ先輩がメンズモデルで、女性になるための手術代を稼いでるのを知らなかったのか!!?」
「ええ!?そうなのですか、カンナさん!?」





ギョッとするカンナさんに同じ顔をすれば、眉間にしわを寄せながらヤンキーガールは言う。