彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「わーはっはっはっ!!ガキ大将を含めて、あと8人抱きつぶせる・・・!!」
「じょ、冗談じゃねぇ!!俺は凛道蓮の下見と長政を口説きついでにカフェインを飲みに来た客だぞ!?お客様は、神―――――――」
「神様だよな!!?そうだよなぁ!!?だったら、神様なら天界まで送り届けてやるぜ!!わはははは!!」





驚く催馬楽愛天央(さいばら メテオ)にそう言うと、素早く次の3人を抱きしめる。





ガバッ!!





俊敏な動きに、逃げる間もなく捕まる男子3人。





ゴキゴキゴキ!!

「あひ―――――!?」
「げえええええええ!?」
「うわああああああ!?」





そして、先ほど同様、抱きしめられた3人が脱力する。





「わははは!!」

ドサ!
ドサ!
ドサン!





百鬼が両手を離せば、先に倒れている3人の上に、追加の3人が折れ重なるように倒れこんでしまった。





「わーはっはっはっ!!今も昔も、西岸の野郎共はやわだぜ~!!」





そう言うと、倒れている6人全員を両手で持ち上げる百鬼。





「お、おい!?俺の子分をどうするつもりだ!?」
「わーはっはっはっ!!店の外に、捨てる!!」





カランカラーン!





手動のドアが開く。
見れば、モニカちゃんがドアをオープンしていた。
そこへ百鬼がスタスタ進み、外へ出ると、視界から消える。
再び視界に戻ってきた時は、手ぶら状態だった。
1人、お店へと帰ってくると言った。





「で!?次に俺様にハグされたい奴らはだれだぁ~!?」
「待って下さい、百鬼さん!全員ハグしてしまったら、店の前に放置することになってしまいます!それはお店的に良くないのでおやめ下さい!」
「だとよ、皇助!凛の言う通り、伸びちまった奴らを連れて帰ってもらわねぇと困る。そうだよな、西岸の坊主共?」
「くっ!」
「凛、西岸のボスを放してやれ。」
「瑞希お兄ちゃんがそう仰るなら・・・。」





警戒態勢を取りながらひねっている腕を、身体を、突き飛ばす形で離した。