彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「瑞希お兄ちゃん以外、いじめられていたなんて知られたくないです。両親だった人達にも、いじめの被害者ではなく、加害者だと思われて、信じてもらえなかったことも、知られたくないです。」
「!?そうか・・・凛をいじめの加害者扱いしたのか・・・。」





そうつぶやかれるお顔は、悲しそうで儚くて・・・見惚れちゃう♪





「そんな顔なさらないで下さい。僕はもう、両親には何も期待していません。何も望みませんから。」
「だったら、その分俺に期待して、俺に望みを持て!凛のこと、俺が守ってやるから!」
「瑞希お兄ちゃん・・・!」
「俺の可愛い大事な凛――――――――!!」





そう言いながら、私を強く抱きしめる。
そのぬくもりが心地よくて、瑞希お兄ちゃんの心臓の鼓動が伝わってきて、すごく安心できた。





「瑞希お兄ちゃんが大好き・・・。」
「俺も凛が大好きだ。」





そういいながら、ピッタリとくっつきあう私達。
静かな部屋の中で、互いの鼓動だけが耳に伝わってくる。
そうしているうちに睡魔が襲ってきて―――――――







(私が先に寝ちゃったのかな・・・?)



ぼんやり、記憶の回想をしていれば、優しい声でささやかれた。





「もう少し寝てていいぞ?」
「寝たら、撫でるのやめちゃいますか?」
「お前頭撫でられるの好きだね~」
「瑞希お兄ちゃん上手なんです。」
「そうかよ。」





くっくっくっと笑うので、私もくすくすと笑った。
そうしたら、ガバッと私に抱き着いてきて、額をくっつけてくる瑞希お兄ちゃん。





「凛、あったけー♪」
「あははは♪瑞希お兄ちゃんもぬくーい♪」





好きな人の背中に手を伸ばして抱きしめる。抱き着く。
これに相手は、同じように・・・・・包み込むように抱き寄せてくれた。





「大丈夫だ、凛。俺が凛を立派に育ててやる。俺を頼ればいい。親のことなんか忘れちまえ。」
「・・・そう言われるまで、忘れてました。」
「それでいい。」
「はい・・・♪」
「これからは・・・・・ずっと一緒だ、凛。」
「・・・うん♪」





その言葉が嬉しくて嬉しくて、瑞希お兄ちゃんの額に自分の額をこすりつける。
それに瑞希お兄ちゃんは、私のほっぺをつまんでムニムニしてきた。
同じようにもみ返せば、くすぐったいと笑われた。
今が何時かわからなかったけど、ずっとこうして痛いと思った。
久しぶりに・・・穏やかな時間を、好きな人と過ごした。