血走った目で、円城寺君が私を見る。
「凛道蓮!!卑怯だぞ!!?タイマンとバトルロワイヤルのご褒美をもらってたとかよぉ!!?」
「ご、誤解です、円城寺君!今回のタイマンとバトルロイヤルの勝利と、瑞希お兄ちゃんとの同棲は、全く無関係ですよ!?」
「ウソだー!!」
「ウソじゃねぇ!!」
「瑞希さん!?」
「瑞希お兄ちゃん。」
発狂する円城寺君に近づくと、子供に言い聞かせるように瑞希お兄ちゃんは伝えた。
「大河、俺と・・・俺達と凛が同棲することになったのは、今回のケンカで勝ったご褒美的な意味で決まったのわけじゃない。それは信じてくれ。」
「どう信じろって言うんすか!?タイミングが良すぎるでしょう!?」
「俺もそう思う。けど、いい意味で凛と暮らすことになったわけじゃねぇ。」
「はあ!?いいこと尽くしでしょうが!?」
「いいことじゃない。」
「じゃあ、その理由を説明して下さいよ!!」
「凛の両親が凛を捨てたんだ。」
「えっ!?」
(ええ!?)
「「「「「「「「「「「「「ええ―――――――――!?」」」」」」」」」」」」」
「うははははは!」
瑞希お兄ちゃんの言葉に、円城寺君が目を丸くする。
他の仲間達も、目を白黒させたり、びっくりしたり、真っ青になったり・・・ショックを受けたような顔をしている。
(というか・・・両親が私を捨てたって・・・・)
え?どういう設定?
(私、悲劇のヒーローを演じなきゃいけない流れなの・・・?)
「どういうこと、みーちゃん、凛ちゃん!?」
「凛道を―――――素直な良い子を捨てたというのか!?」
「俺様、聞き捨てならねぇぞ!!?」
「瑞希・・・マジな話なのか?」
「そうだ。」
詰め寄りながら聞いてくるマブダチたちに、瑞希お兄ちゃんは真顔で告げる。
「凛を捨てやがったから、俺が引き取るんだよ!!」
静かにキレながら言う姿を見て、私は思う。
(ああ・・・瑞希お兄ちゃんの設定に、付き合うことにしますか・・・)
「ごめんなさい、瑞希お兄ちゃん、みなさん。やっぱり・・・僕は施設に行くべきでしたね・・・。」
「凛たん!?」
「凛助っ!!」
「凛ちゃん何言ってるの!?」
「俺達で面倒を見てやる馬鹿者め!!」
そう言うなり、一静に私を抱きしめてくる初代の先輩方。


