彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






(後藤先生も・・・シゲ先生と知り合いってことないよね・・・?)





「あの、後藤先生・・・」
「なに?いつでも、お世話になってる方のご住所を控える準備場万端よ♪」





そう言いながらメモ帳とペンを見せてくる。
それを見たら、何故か心の中に不安が生まれた。





(シゲ先生の家に菅原凛がいること、船越先生は後藤先生に話さなかった。理由はわからないけど、話してないんだよね・・・?)



今ここで、後藤先生に私が話したらどうなる?



(後藤先生のことだから、シゲ先生の家に様子を見に来る可能性がある。しかも後藤先生は、菅原凛をかばった教師としてマークされている。後藤先生は素人だから、尾行されても気づかない。)



もしも、渕上ルノア達が後藤先生を尾行して、菅原凛の居場所を突き止めたりでもしたら――――――――!?





(凛道蓮がヤバくない?)





シゲ先生の家でも、菅原凛は凛道蓮に変身をする。

そんな凛道蓮のパーソナルスペースを、後藤先生に教えることは、果たして正しいことなのだろうか?




もしも、後藤先生に教えたことがきっかけで、菅原凛=凛道蓮とバレたら困る。





(ならば、適当に誤魔化そう!!)




船越師範も、居場所を教えないことにしてるみたいだし♪





「・・・後藤先生。」
「なに!?」
「私がお世話になっている場所と家主さんのことなのですが―――――――」
「うん、教えて。」
「それが・・・家主の方が、協力はする代わりに、あまり他の人に話さないでほしい、内緒にしてほしいと言われていて、私からは言えないのですよ・・・。」
「え!?そうだったの!?」





私の返事に、あからさまにがっかりする後藤先生。





「申し訳ありません。ですから――――――どうしても気になるようでしたら、再度、船越師範にお問い合わせください。」
「そ、う・・・・わかったわ。無理言ってごめんね、菅原さん。」
「こちらこそ、ご心配をおかけしてごめんなさい。ご希望に添えず、すみません。」
「いいのよ、気にしなくて。菅原さんが安全なら、それに越したことはないから♪」
「後藤先生。」





メモとペンをしまい、ギュッと私の両手を握りながら仰る優しい先生。
そんな善人に隠し事をすることに対して罪悪感はあったが、凛道蓮の正体がバレては元も子もない。