シゲ先生の家の前で、船越師範と別れる。
「タクシーを呼んでおきましたから、それをご利用くださいね。」
「ありがとう~竹中先生!相変わらず紳士だね!!愛弟子、先生のところでいい子にしてるんだよ!?」
「は、はい!わかりました。」
「終業式まで、同じような感じで送り迎えするからねー!」
そう言って船越師範は、シゲ先生が呼んだタクシーに乗って帰って行った。
「じゃあ、うちの中に入って下さい。」
「は、はい!お世話になります!」
シゲ先生にうながされ、診療所へと足を踏み入れる。
「ビックリしました・・・まさか、船越師範とシゲ先生がお知り合いだったなんて。」
「僕もですよ。幸い、春さんは僕が凛道蓮くんと菅原凛さんが同一人物だと知っていることを知りません。本当に偶然でした。」
「そうなんですか!?」
「はい。ですから、バレないように気をつけますよ~」
「いや・・・船越師範、変なところで勘がいいので・・・」
「ははは!善処します。」
「あ、はい・・・お願いします。」
「とりあえず、変身したらどうでしょうか?ヤマト君が迎えに来てくれるそうですので。」
「え!?ヤマトが迎えに来る!?」
「はい。僕の方、蓮君にそう伝えてほしいとLINEがきましたから。蓮君のスマホの方に、連絡は来ていませんか?」
「あ!ちょっと電源切ってるので、電源入れて、確認しますね!」
「ゆっくりでいいですよ。なにか、温かいものを用意しますね。」
「あ、そんな!おかまいなく!」
「いえいえ。冬場でも熱中症になりますから。水分を摂りましょう。」
「あ、ありがとうございます・・・!」
「そうと決まれば、僕が暖かいものを用意している間に、変身してきて下さい。蓮君の服は、応接室のテーブルの上に置いてありますから。」
「すみません!本当にありがとうございます!」
シゲ先生に感謝を伝え、応接室へ向かう。
中に入ってカギをかければ、テーブルの上に紙袋が置かれていた。
(私が、シゲ先生に凛道蓮の服を預けた時の袋だ!)
万が一を考えて、瑞希お兄ちゃんとヤマトの家意外で、シゲ先生の診療所にも凛道蓮着替えセットを置かせてもらっていた。
(ここなら安心して凛道蓮になれる!!)
ソファーに荷物を置くと、服を脱いで着替え始める私だった。


