彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)




「世間体を気にするあなた方に、それが出来るのですか?」
〈〈な!?〉〉
「だいたい、いじめられた側がいじめた奴に謝るなんて聞いたことないわよ。」
〈凛お前!?〉
〈誰の500万の借金が出来たと思ってるの!?〉
「500万の支払いは、自業自得でしょう?私は違うと言ったのに、勝手に同意したのは保護者のあなた達。私に責任はない。」
〈凛、あなたって子は!!どこまで親に迷惑をかければ気がすむの!?〉
〈実の親を困らせて楽しいのか!?最低な奴だな!!〉
「最低なのは、お母さんとお父さんよ。私が被害者だと信じてくれなかったことを一生忘れない。」



そう伝えるやいなや、電話を切り、菅原凛のスマホを電源ごと切った。



「ハアー・・・・・・・・・」



むなしくなり、自然とため息が漏れる。





(まさか、反抗期を理由にしてくるとは・・・・)

てか、渕上ルノアも渕上ルノアよ。

(反抗期の延長戦でいじめをしたなんて、上手い理由考え付いてくれるじゃない・・・!!)

やっぱりあの女は――――――――





「許せんな、渕上ルノア。」
「え!?」





思わず隣を見れば、幕の内弁当を見つめているヤマトがいた。
それで私も自分の立場を思い出し、自分の分の幕の内弁当へ目をやる。
幕の内弁当を食べる作業を再会すれば、小声でヤマトに言われた。





「ひどいもんやな。」
「あ~・・・・電話の内容・・・聞こえましたか?」
「そりゃな。やっぱ、金が絡むと人間は変わるんやな・・・。」
「そうかもしれませんね・・・。」
「けど、凛の判断は最後まで百点満点や。世の中には、捨てていい親もおる。」
「・・・それがたまたま、俺の親だった・・・ということか?」
「そういうこと♪あとで、ジュースおごったるわ♪」
「・・・それよりも、瑞希お兄ちゃんのお店で、飲み食いしてよ。」
「ええで♪まかせとき♪」
「ありがとう・・・ヤマト。」
「大親友なんやから当然やろう♪」





お互いを見ることなく、自分のお弁当を見つめながら会話する私達。
こんな過ごし方もあるのかと思うと・・・なんだかひどく楽しくなった。