彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「な・・・何勝手なこと言ってるの!?この不良!ヤンキー!社会のゴミ!あなたも停学に――――――――!!」
「井谷先生やめるんだ!!!」
「理事長先生!!」







現れたのは、悪い印象しかないあゆみが丘学園の最高権力者。





「そ、そ、そこにいる、いがらし君の言う通りにするんだ!!」
「でも!!」
「逆らうな!!龍星軍に!!凛道蓮様のご友人に逆らうんじゃない!!」
「理事長先生!?」
「うはははは!困るで理事長~!?」





ゴキゴキと首を鳴らしながら、ヤマトはご老体に告げる。





「こういう時、なんてゆーんかいな~!?うはははは!」
「申し訳ありませんでした!!」
「もっと具体的に言わんかい!!!」
「ほ・・・本校の教師が、無礼を働き、申し訳ありませんでした!!」





頭を下げる角度が45度を超え、折り畳みの古のアイテム、ガラケーをたたんだ時のような頭の下げ方をする理事長。





「井谷!!早く謝れ!!」
「理事長ぉ!?」
「謝らんとクビにするぞ!!?」
「クビ!?わ、私が!?」
「そうだ!!早く精神性でお詫びするんだ!!謝罪しろ!!」
「うっ・・・・も、申し訳ありませんでした・・・!」
「申し訳ございませんでしたー!!」





理事長に首根っこをつかまれ、一緒に頭を下げる井谷。
この光景に、B組のいじめっ子達はみんな、口を大きく開けてポカーンとしてる。





「どうなってるんだよ・・・!?」

「うはははは!わからんなら飯塚~!?」





独り言のようにつぶやいた飯塚の言葉を拾い上げると、朗らかな声でヤマトは言い放った。





「お前のオカンの店つぶすわ!それで理解せい!ほな、菅原凛さん!次のテスト受けに行こうか!?わし、護衛したるさかい!オラ!!井谷!!お前もとっとと来い!!」
「井谷先生、ごじゅうあらし様の仰る通りにするんだ!!」
「は、はい!」





こうして、ヤマトに肩を抱かれ、みんなからの戸惑いの視線を受けながら教室から出る私。
チラッと振り返れば、困惑する同級生達の中でただ一人、真顔で渕上ルノアはヤマトを見ていた。





(・・・・油断できない女だ。)





そう思って前を見れば、ヤマトに言われた。





「うはははは!菅原凛はん!テスト頑張ってな!!」
「・・・ありがとうございます。頑張ります・・・。」





いろいろ聞きたいことがあったが、菅原凛の姿では聞けない。
一刻も早く、凛道蓮にならなければいけないと強く思った。