彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「獅子島さーん!!」






無表情の獅子島さんが、モニカちゃんの横にスタンバっていた。
ジロリとハーフを見ると、冷たい口調で言った。





「お客様、当店のスタッフであるチョコ君は、まだ休憩時間ではありません。よって、お客様の都合で休憩をすることはおろか、おしゃべりタイムを作られるのは禁止でございます。」
「え~いくら払えば、チョコちゃん解禁になるの?」
「いくら支払われても、解禁にはなりません。」
「それより、カフェインまだ~?寒くて身体が冷えてるから、早くしてほしいんだけど?」
「こちらも忙しいので、早急に当店のスタッフ・チョコ君の返却を求めます。」
「チョコちゃんさ~第一中学の生徒なんでしょ?中学生働かせるのヤバくね?」
「僕は高校生ですっ!!」
「マジ?じゃあ、やっぱ、東山高校の生徒なわけ!?」
「個人情報保護法に基づき、黙秘します!放して下さい!!」
「わかった、わかった、おしゃべりしよう♪」
「その話すじゃないですよ!?解放しろって意味です!!」
「俺は常に心を開放してる!特に今夜はチョコちゃんと―――――――――凛道蓮とトークするためにね?」
「っ!?」





ミシっと、私の肩をつかむ力が強くなる。

(ちょ、痛い痛い!痛いじゃないのこいつ!?てか今、凛道蓮って言った!?)

「店長―――――――――――!」

「・・・わかってる。」





獅子島さんの言葉で、忙しい瑞希お兄ちゃんがキッチンから出てくる。






「お客様、あまり身勝手が過ぎますと、退店して頂くことになりますが?」
「あ、退店は困るな。どうすればいい?」
「うちのスタッフのチョコを放して下さい。つーか、チョコの肩から手を離せ。」
「えーチョコってなに?俺が嫌々肩抱いてるのは、凛道蓮だぜ~美人の真田瑞希さん?」
「あん?」
「ちょ!?瑞希お兄ちゃんになんてこと言うんですか!?」
「あはははは!怒ってる、怒ってる!噂通り、兄貴も弟も、相思相愛のブラコン兄弟だな!」





私の肩から手を離すと、手を叩きながら笑うハーフ。
そして机に頬杖付きながら私を見ると、明るい口調で言った。