彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「菅原凛、話がある。」

「・・・。」

(飯塚アダムか・・・。)

悪霊の男が何だって言うの?

そもそも、いじめの原因はこいつなんだよね。





無表情で見上げれば、軽く舌打ちしてから言ってきた。





「今日、ルノアが遅れて学校に来る。」
「面会謝絶が大げさだったんですよ。ウソの大けがなんだから、2日で治りますもんね。」
「おい!口の利き方に気をつけろよ!お前、ルノアに謝ってないだろう!?」
「渕上ルノアさんと飯塚アダムさんを含めた、1年B組全員が、私に謝る立場でしょう?」
「生意気だぞ!!」

バキ!!

「っ!」

思いっきり殴られた。





「ルノアに謝れ!!ルノアが来たら、土下座して出迎えろ!!いいな!?」
「・・・。」




スーと頭がさえ、冷静になる。





「聞こえてるだろう!?返事しろ!!」




無表情で相手を見返せば、飯塚はなぜかギョッとした顔をする。





「な、何だよその目は!?」
「私が泣くとでも思いましたか?」





低い声で言えば、教室の空気が変わる。





「そもそも、飯塚アダムとその取り巻きなんかに、私が徹夜してやった宿題をタダで見せてあげたのが間違いだったんですよ。甘やかして、親切にして、いじめられるって・・・あなた、恩知らずよ。」
「な、なにいいやがる!?急に恩着せがましこと言いやがって!!」
「菅原凛にはね、もう失うものがないの。失うものがなくなったから、この場の全員がすごく幼稚に見える。身体だけ大きくなった頭の悪い子供の集団。」
「ゴミ原の分際で、俺達を馬鹿にしてるのか!?」
「あなたもバカにしてるわ。でも、一番馬鹿がお似合いなのは――――――筆頭はやっぱり中山君ですね。」
「なんだと!?」





名指しをすれば、中山がこちらにやってくる。





「炎上した悪女のくせに、人をバカ呼ばわりしやがって!!これでも食らえ!!」





そう言って、隣の席の椅子を私に振りかざしてきたけど―――――





ドン!

「ぐえ!?」





素早く、中山のみぞおちを効き足で蹴り飛ばした。





ガッシャーン!!

「きゃああ!?」

「中山!?」
「大丈夫か中山!?」
「い、いってぇー!!?」





椅子を持ったまま、あおむけに床にたたきつけられる。