彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






凛と一緒に俺のベッドで寝た。
朝も一緒に起きて、顔を洗って、歯を磨いて、身支度を整えた。
早い朝食を作って出してやれば、全部きれいに間食をした。
そのうち、ヤマトがやって来て、凛を連れて出て行ってしまった。
凛にどこへ行くのかと聞けば、『学校』とだけつぶやき、作り笑いを俺に向けながら、『行ってきます』と言った。
だから俺も、凛に合わせる形で、『行ってこい』と、笑顔で送り出したのだが―――――――





「瑞希~なんか元気ねぇな?」





いつも通りの時間に起きてきて、俺が作った飯を食いながら烈司が言ってきた。





「別に・・・。」
「みーちゃんが元気ないってことは、凛ちゃんに何かあったのー?」





同じく、俺が作った飯を食いながらモニカが探りを入れてくる。





「フン!凛道が原因に決まってるだろう。」





同じく、俺が作った飯を食いながら断定する伊織。





「わははははははは!!凛助+東西南北バトルロイヤル楽しかったなぁー!!」





同じく、俺が作った飯を食いながら、さりげなく話の本題を変えてくれる皇助。





「わははははは!!まさか凛助が、あれほどの琉球空手の使い手だとは思わなかったぜ!!俺様も流血付きの手合わせを、凛助としてみたくなったぞ~♪」
「やめろ!!凛にケガさすな、皇助!!」
「わははははは!!凛助は、ゴミクズに、わざとケガさせようとしたけどなー!!」
「あん?どこのゴミクズにだよ?」
「渕上ルノア♪」





その名前が出た時、室内の空気が張り詰めるのがわかった。
否、正確には、全員が殺気立った。