「凛、単車の免許、取ったか!?」
「え・・・?あ!?まだです!!」
それで思い出す。
無免許でバイクを運転していることに。
〔★良い子はマネしてはいけません★〕
「一応、俺らの時も16になったら免許取得して走ってたからよぉ~凛にもその伝統を引き継いでもらいてぇ!」
「もちろんです!あ、でも・・・」
そこで私は壁にぶち当たる。
「バイクの免許って・・・親の許可がないと、取れないのですよね?」
「!?一応・・・・原付以外は、そうなるな。」
私の問いに渋い顔をする瑞希お兄ちゃん。
(とはいえ、免許取得の問題は、それだけじゃないのよね・・・)
運転免許とは、本人の身分証明書でもある。
(菅原凛の免許は取れても、実在しない凛道蓮の免許は取れない・・・・。)
どう誤魔化そう・・・
すぐさま、解決策を考える私。
(無免運転はいけないから、18歳になるまで、ヤマトの後ろに乗せてもらう方法をとろう。親の許可は、絶縁してるから無理ということと、試験を受けるお金がないという理由で、何とか誤魔化してみよう。)
「あの!瑞希お兄ちゃん!」
「安心しろ、凛!免許費用は、兄としてお兄ちゃんが出してやる!親の同意書に関しては、なくても何とかなる。」
「え!?」
「『一発試験』を受ければいい!」
「いっぱつしけん??」
聞きなれない言葉を聞き返せば、大きくうなずきながら瑞希お兄ちゃんは仰った。


