彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)







「凛、単車の免許、取ったか!?」
「え・・・?あ!?まだです!!」





それで思い出す。

無免許でバイクを運転していることに。





〔★良い子はマネしてはいけません★〕





「一応、俺らの時も16になったら免許取得して走ってたからよぉ~凛にもその伝統を引き継いでもらいてぇ!」
「もちろんです!あ、でも・・・」





そこで私は壁にぶち当たる。





「バイクの免許って・・・親の許可がないと、取れないのですよね?」
「!?一応・・・・原付以外は、そうなるな。」





私の問いに渋い顔をする瑞希お兄ちゃん。





(とはいえ、免許取得の問題は、それだけじゃないのよね・・・)





運転免許とは、本人の身分証明書でもある。





(菅原凛の免許は取れても、実在しない凛道蓮の免許は取れない・・・・。)



どう誤魔化そう・・・



すぐさま、解決策を考える私。





(無免運転はいけないから、18歳になるまで、ヤマトの後ろに乗せてもらう方法をとろう。親の許可は、絶縁してるから無理ということと、試験を受けるお金がないという理由で、何とか誤魔化してみよう。)





「あの!瑞希お兄ちゃん!」
「安心しろ、凛!免許費用は、兄としてお兄ちゃんが出してやる!親の同意書に関しては、なくても何とかなる。」
「え!?」
「『一発試験』を受ければいい!」
「いっぱつしけん??」





聞きなれない言葉を聞き返せば、大きくうなずきながら瑞希お兄ちゃんは仰った。