「あー!?凛ちゃんお洋服着てるぅー!!」
気まずい思いになっている私を見て、モニカちゃんが大声で叫ぶ。
「あたし、凛ちゃんとお風呂入ったことないのにー!脱いで!脱いで!」
「え!?ちょ、モニカちゃん!?」
「やめろモニカ!!凛はもう風呂は終了なんだ!!脱がせるな!!」
「なによぉー!自分だけ凛ちゃんの裸見といて!!ひどいわ、みーちゃん!」
「見てねぇよ馬鹿!!」
「嘘つきー!!」
「ウソじゃねぇ!!」
(はい、ウソではないのですよねぇー・・・)
瑞希お兄ちゃんの言葉に同意したかったが――――――――――
「みーちゃんの馬鹿!馬鹿!馬鹿!」
「あーもう、うるせぇ!!ヤマト!凛を連れて、凛の部屋行け!」
「うははははははーい!」
好きな人に援護射撃する前に、撤退命令が出されてしまう。
「凛ちゃん!!明日の夜こそ、モニカちゃんと一緒にお風呂に入って~~~!!」
「ごめんなさい、モニカちゃん!!お気持ちだけいただきます!!」
(好きな人だけと混浴したいから無理―!!)
そんな思いで謝罪し、ヤマトに守られながら、カオスな浴室から脱出する。
なおも、後ろから何か言うモニカちゃんの声が聞こえたが、聞こえないふりをして逃げたのだった。
〔★凛は修羅場から逃げるのに成功した★〕


