「あたしも凛ちゃんを、きれい、きれいするー!」
「落ち着けモニカ!もう俺がキレイにした!」
「きいい!事後ってわけ!?ムカつく―!」
「いててて!?ひっかくなよ!」
押し合いへし合いしながら、浴室から出ていく瑞希お兄ちゃんとモニカちゃん。
そんな2人の側を、するりとすりぬけ、ヤマトがお風呂場に入ってくる。
そして、私の目の前にかごを差し出しながら言った。
「ほい、凛!さらしとアンダーシャツとボクサーパンツとファールカップ♪後ろ向いてみはっとくさかい、早く着替えや♪」
「ありがとう、ヤマト!」
ヤマトがお風呂の椅子の上に、アイテムの入ったカゴを置く。
関西男子が私に背を向けたタイミングに合わせ、湯船からあがる私。
急いでバスタオルで全身を拭き、ボクサーパンツをはいて、ファールカップを装備する。
そして、お風呂場の鏡を見ながら、胸をさらしできちんと隠れているか確認しつつ、しっかりとまいていく。
巻けたところで、アンダーシャツを着れば、軽装姿の男子の出来上がりだ!!
「ヤマト!」
「うはははははは!着れたかー!?」
「うん!ありがとう!てか・・・ナイスタイミングだったね?」
「ほんまか?シゲ先生のところから、凛と瑞希はんが消えたのに気付いて、みんな探してたねん。多分、家やないかって宗方はんが言うさかい、嫉妬に駆られたモニカはんと一緒に先陣切ってきたわけやん。」
「そうだったんだ・・・。みなさんには悪いことしたな・・・。心配かけちゃって・・・。」
あとで謝らないとな。


