「ちょ、ダメダメ!!」
「何がだよ?汚れたままの方がダメだろう?」
「キレイです!信じて下さい!」
「凛、わかってるんだぞ?」
「な、なにがです!?」
「俺に甘えたいから、そうしてるんだろう?洗ってほしいんだろう?」
「なぜそうなりますか!?」
「照れるな、照れるな!ほら、でてこーい!」
(ぎゃあああああああああ!!)
首まで使っている私の身体に、湯船に瑞希お兄ちゃんが手を突っ込む。
そして、私の腕をつかんで引っ張る。
「ダメです!!洗わなくて、結構です!!」
(もうだめ!!バレちゃうー!!)
恋の神様助けて―!!
ガラガラガラー!!
「うはははははは!風呂場から、凛と瑞希はんの楽しそうな声が聞こえたから、わしがモニカはんを連れてキタ――――――――――!!」
「みーちゃん!!また凛ちゃん独り占めしてるでしょう!!?」
漫画・僕のヒーローアカデミアのオールマイトの登場セリフのような口調で現れたのは、関西男子とオネェさん。
「やまとぉ!!」
「え?モニカ?」
「うははははは!凛!しっかりぬくもっとるかーい!?」
(よかった!!助けが来た!!)
〔★オネェ付きの関西男子が現れた★〕
「みーちゃん!!凛ちゃんに何してるのよ!!」
モニカちゃんは私と瑞希お兄ちゃんを交互に言うと、甲高い声で叫ぶ。
「いや、何って、凛の身体を洗おうとー・・・」
「なんですって!!モニカちゃんが入念に洗うから、代わりなさい!!」
「はあ!?やめろ!!断る!!お前、絶対凛にセクハラするから!!」
「みーちゃんばっかり、凛ちゃんにかまってズルい!あたしにもお世話させなさいよぉ~!!」
「おい、馬鹿!やめろ!服着たまま、入ってくるなー!」
私の腕をつかんでいた瑞希お兄ちゃんの手が離れる。
湯船から出た瑞希お兄ちゃんの手は、モニカちゃんの肩を抑え、浴室から押し出そうとしている。


