彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「モニカの花王の隣に置いてるので、色は紫、香りはアジサイだ!」
「わかりました。お気遣い、ありがとうございます。」
「おう!あとでな!へっくしょん!」
「大丈夫ですか!?」
「いいから早く行け!!初代総長命令!!」
「お、押忍!」





後ろ髪を引かれる思いだったが、言われた通りにした。




どうしよう。


(瑞希お兄ちゃんが風邪を引いたら、私のせいだ・・・・。)


あれ?そうなると、私が責任もって看病できるという大義名分(たいぎめいぶん)が出来るわよね・・・?


(看病イベントが起こるのもいいかも♪)





〔★凛はプラス思考に考えた★〕





瑞希お兄ちゃんが風邪を引いたら、どうやって看病しようかと妄想しながら脱衣所に入る。
しっかりと鍵をかけ、来ていたインナーなどを脱ぐ。
言われた通り、服を洗濯機に入れて、それぞれが使っている脱衣カゴを見る。
そこにはいつも、みんなが着替えの寝間着を入れている。
私の寝間着はモニカちゃんが用意してくれるのだが―――――――――





「今夜は、パンクロリータパジャマだ。」





日替わりで、モニカちゃんが手作りしてくれて服が置かれていた。
いつも可愛いのを用意してもらえるのはありがたいが、どうやってお返しをすればいいのか悩む。
モニカちゃんは、「可愛い凛ちゃんのためにしてるからいいの♪」と言ってくれるけど・・・





(私・・・甘え過ぎだよね・・・?)





そんな思いで、脱衣所に置かれた姿見の鏡を見る。





「あーあ・・・サラシをきつくしめるから、跡(あと)がつくよね・・・。」





マジマジと自分の身体を見ていれば、脳裏に円城寺君達がよぎった。





(催馬楽メテオも、児雷也虎太郎も、円城寺君も、みんなムキムキだったな・・・。)





思わず、利き腕に力を入れて、力こぶを作ってみるが――――――――――





「ひ、貧相・・・・・!」





きゃしゃ過ぎて、あまり筋肉の盛り上がりが見られない。
改めて、自分の身体は女の子なんだと思い知らされる。
同時に――――――――





(なんで私・・・・・いつも男子に勝てるのだろう・・・・?)





空手道場では、基礎的なことしかしてないのに。
組手の手合わせをするぐらいで、帯を取るための実践にも参加したことないのに。
両親から、昇級試験を受けるお金があれば、勉強用のタブレットに使うと言われ、昇級試験を受けてないのに。