彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






トラブルを作ってしまった。





「上等だコラ!!もともとこっちは、お前と戦いたかったんだからな!!来いというなら、そのケンカ買ってやるよ!!」
「凛!なにやってんだ!?」

「・・・。」

(ホント、そうですねー・・・・・)





キレた催馬楽メテオがリングに上がってくる。
原因は、渕上ルノアに向けて投げたペットボトルが、催馬楽メテオに命中した挙句、命中させる前に、ケンカを売る発言を私がしてしまっていたせい。







(どうしよう!なんとか、穏便に話し合いで解決―――――――――)



「催馬楽だけ戦えるなんてズルいじゃねぇーか!?」
「私らとも遊んでくれよ、凛道蓮!」



(解決できるかな・・・?)







催馬楽メテオだけでなく、児雷也虎太郎と中尾真穂まで、凛道蓮と戦いたいと言い出した。







「「凛道蓮からのケンカ、買わせてもらうぞ!!」」



(もー・・・・滅茶苦茶だ・・・・。)




魂が抜けそうって・・・こういう感じのことを言うのだろうか・・・?






〔★凛は疲労が重なっている★〕





「やめろガキ共!!凛はちょっと、情緒不安定なだけだ!!今日はタイマンだけだから終わりだ!!帰れ!!」
「へえ~凛道蓮が情緒不安定ねぇ~?」





ニヤニヤ笑う北条の女番長。
その顔が、地味にイラっとした。





「俺らはその理由で納得してもいいけどよぉ~どうする、催馬楽―?」





ヘラヘラしながら南原の番長が聞けば、顔面にペットボトルをぶつけられた西岸のボスが叫ぶ。
その顔にも、地味にイラっとした。





「納得できるか!!ブラコンもたいがいにしろよ、真田瑞希さんよ!!俺と凛道蓮を戦わせろ!!」
「だーかーらー!今の凛は戦闘不能――――――――」
「なわけないだろう!?戦うと言ってきたのは凛道の方だぞ!?それとも弟が俺に負ける姿を見たくなくてビビってるのか!?」
「なんだと!?」

「!?」

(瑞希お兄ちゃんに、なんて失礼なことを言うの!?)





難癖をつける催馬楽メテオを見て思う。

こいつとは、話し合いで決着をつけるのはやめよう、と。
どういい返してやろうか考えていれば、瑞希お兄ちゃんが私を抱き寄せる。
それを見た催馬楽メテオは―――――――







「つくづくブラコンだよな!!」







どこか馬鹿にした言い方をしてきた。







(こいつ!!許さない!!)







そう思って口を開こうとしたが、それよりも先に催馬楽メテオがしゃべってきた。