(良い娘でいようと、言いなりになってきたつもりだったのに―――――――――)
「凛ちゃん・・・今、凛ちゃんを傷つけた人達のこと、考えてるでしょう?」
「え!?い、いえ、別に・・・。」
「わかるから隠さなくていいわよ。納得できるまで、考えてごらんなさい。考えるのが面倒になったらやめればいいだけなんだから。そもそも、一方的に暴力をふるう人間って、人間として未熟なのよ。」
「えっ!?どうして、一方的に暴力を受けたとわかるのですか!?」
「凛ちゃんのこぶし、きれいだもの。」
そう言うと、私の手を優しく握り締めてくれるモニカちゃん。
「やり返してたら、それなりに痛めてる。凛ちゃんがまとってる空気だって、殺気立ったものがある。でも、凛ちゃんからは殺気の差の字も感じない。感じるのは、蹂躙された屈辱の念だけ。」
「!?じゅ、蹂躙って!?」
「無抵抗だったんでしょう?」
更なる核心を突かれる。
心臓が嫌な音を立てて動く。
落ち着いて!落ち着いて凛!
平常心、なにか別のことを考えて――――――
―凛♪―
思考を変えようとしたら、大好きな人が頭に浮かぶ。
その瞬間、反射的に叫んでいた。
「―――――――――瑞希お兄ちゃんに言わないでもらえませんか!?」
「ごじゅうあらしちゃんは、凛ちゃんが誰にやられたか知ってるの?」
私のお願いにこたえることなく、ヤマトに問いかけるオネェさん。
これにヤマトは陽気に答える。
「うははははは!!記憶にございませーん♪」
誤魔化してくれた。
それを聞いたモニカちゃんは、あきれ気味に言う。
「政治家の口癖をまねなくていいわよ!!そう・・・そういうことなら、みーちゃんには、凛ちゃんのこと、黙っておくわね。」
「あ、ありがとうございます、モニカちゃん!」
どういう理屈かわからないが、口止めに成功する。
〔★モニカは凛の願いをかなえてくれた★〕


