LEONさんに適当な場所という名目のもとで、ヤマトの家に近い電話ボックスの側で降ろしてもらう。
「LEONさん、助けて下さってありがとうございました。」
「お嬢ちゃんのためなら、いつでも力になるよ♪はい、俺の個人番号の連絡先♪」
そう言って1枚の名刺を私に渡してきた。
「なにかったら、そこに電話して♪いつでも助けに来るから♪」
「そんな!お気持ちだけで十分です!これ以上ご迷惑は――――!」
「お嬢ちゃんは迷惑をかけられてる側だろう?」
「LEONさん・・・。」
「じゃあ、またね♪」
そう言って運転席から上半身を乗り出すと――――――
チュ♪
「え!?」
私の額にキスするLEONさんこと烈司さん。
「れ、れい、れれ、LEONさん!?」
「これで、今日の貸し借りはなしね?バイバーイ♪」
ブロロロロロ――――――!
甘いマスクでほほ笑むと、片手を上げながら走り去っていく女殺し。
「・・・困るな・・・。」
(・・・僕には瑞希お兄ちゃんがいるのに・・・・)
熱くなる顔を手で仰ぐ。
しかし、すぐに正気を取り戻す。
「早くここから移動しなきゃ!」
どこに、菅原凛狙いのユーチューバーがいるかわからない!
顔を隠すつもりで、マフラーを鼻のあたりまでグルグルにまく。
そして、目視で確認できる場所にあるヤマトのマンションまで、わき目も見ないで猛烈ダッシュしたのだった。


