「凛が来るまでの間、いじめの加害者の両親として、さんざん馬鹿にされた!!」
「凛のせいで、俺は会社を自主退職になるかもしれないんだぞ!?」
「なんでルノアちゃんに謝らないの!?」
「なんでルノアさんに謝罪できないんだ!?」
「いじめの件のせいで、名門大学への推薦の話は白紙になったのよ!?名門大学へ入れるために、何年も苦労してきたお母さんに、どう責任取ってくれるの!?」
「凛がいじめさえしなければ、凛は大企業に入ることもできたのに!!凛が大企業に入れるように、小遣いを減らしてまで、凛に尽くしてきたお父さんを苦しめて楽しいか!?」
そこまでまくしたてるように言うと、両親の言葉は止まる。
とてもウソを言っているようには見えない。
それでも、心を殺して、両親が望んだ『良い子の娘』として聞いた。
「・・・ウソでしょう・・・?私じゃなくて、渕上達を信用するの・・・・?」
「ルノアちゃんを呼び捨てにするな!!親不孝者!!」
「凛もルノアちゃんみたいないい子だったらよかったんだ!!失敗だ!!完全に子育ての失敗だっ!!」
「―――――――――――――ああああああああああああああああああ!!!!」
耳をふさぎたくなるような言葉。
どう表現していいのか絶叫すれば、身体に痛みが走った。
ドン!!
床に強く叩きつけられる。
「お、お父さん・・・お、お母さん・・・!」
上体を起こしながら両親の名を呼べば――――――
「うるさい!!」
「黙れ!!」
バシ!バキ!ドス!ガス!メキ!
「ああああああああああ!!?」
4本の足で踏みつけられた。
時折、髪をつかまれて、叩かれ、殴られた。
口の中に血の味がした時、両親は落ち着きを取り戻していた。
「はーはーはー・・・凛、自分の部屋にいて・・・トイレ以外は出てこないで・・・!」
「ぜーぜーぜー・・・凛、自分の部屋でこれまでのことを反省しろ・・・ルノアさんへの謝罪の気持ちが生まれるまで、俺達の前に姿を見せるな・・・!」
「・・・!!」
何も感情がわき起こらなかった。
無言で私は起き上がり、ふらつく足取りでリビングから、自分の部屋へと移動する。


