彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「お母さん!!私―――――――!!」
「なんでいじめなんかしたのよ!?」

グイ!

「あぐ!?」





お母さんの指が首に食い込む。





「あなたネットにめちゃくちゃ書き込んでたでしょう!?どうしてくれるの!?」
「お、おかあ・・・!?」
「凛のせいで、お母さんもお父さんもいじめの加害者の両親のレッテル張られたのよ!?社会的地位を失ったのよ!?」
「く、苦しい・・・!」
「苦しいのはこれからの我が家の家計よ!!お母さんもお父さんも、凛のせいで会社を首になるかもしれないのよ!?退職金も出ないかもしれないのよ!?どうするのよ!!」
「あ、う・・・!」





興奮したお母さんの姿にショックを受ける。
いつもの私なら、簡単に突き放せるのに、頭が真っ白で、どうしていいかわからない。





「凛のせいで人生終わ―――――――――――!!」
「おいっ!!?なにやってんだ!?やめろ!!」





私の首を絞めているお母さんを見て、お父さんが間に割って入って止める。





「ゲホゲホ!」
「この馬鹿女!!凛を殺す気か!?」
「お、お父さん・・・!!」

助けてくれた。

お父さんが助けてくれた。



そう思ったのだが――――――





「凛をお前が殺したら、俺は人殺しの夫になるところだったんだぞ!?冗談じゃねぇ!!」
「・・・え・・・?」





間違いだった。





「私が心配で・・・お母さんから助けてくれたんじゃないの、お父さん・・・?」
「心配だと!?」





それに不快な顔をされる。
お母さんを見れば、私をにらんでいる。
唇が震えたが、勇気をもって、船越師範に言った通りのことを――――――――私は勇気を出して、最後の望みをかけて言葉をつむいだ。







「私は、誰かをいじめたりしていません。そのことをネットに投稿して、馬鹿にするような真似もしていません。すべてが逆。私は、いじめを受けた被害者であって、加害者ではありません。」







船越師範に伝えたことと同じことを、血のつながった実の両親に伝える。







「お父さんとお母さんは、私がいじめをしてないって、いじめられてる側だったって、信じてくれるよね・・・・?」







震える声で、両目からしずくがあふれるのを感じながら問いかける。







「娘の私の無実を、信じてくれるよね・・・!!?」







2人を見つめながら、お腹の底から声を出した結果。






「「信じるわけないだろう!!!」」

「・・・・・・・・・え?」







即答で、声をそろえて否定された。