彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)





乱暴に靴を脱がされ、リビングまで引っ張られる。




「痛い!痛いよ、お母さん!」
「・・・。」




爪を立てるように腕をつかまれ、本当に痛かった。
痛みを訴えたけど、お母さんは力をゆるめるどころか、強めてきた。





「痛い!本当に痛いからやめて!お母さん!」
「うるさい!静かにしろ!」
「お父さん!?」

バキ!

「あう!?」





本日二度目のグーパンチ。
さっきとは、反対の頬を殴ってくれた。





(――――――――――抵抗するだけムダか。)





痛みを感じながら、冷静に今現在、どうすれば、自分の安全を確保できるか考える。
だから痛かったのを、痛いと言わないで我慢する。
それで両親が私を抑える力が緩まる。





(大人しくして正解か・・・・・)



「入りなさい!」





そう言われ、リビングに入ってギョッとした。





「え!?どうして、校長先生が!?」





そこには、あゆみが丘学園の校長と知らない初老の男性がいた。





「校長先生だけじゃないの。理事長先生もご一緒よ。」
「え!?あの方が、理事長先生!?」





お母さんの言葉に動揺しつつ、慌てて挨拶をする。





「は、はじめまして、理事長先生。1年B組の菅原凛です・・・。」





戸惑いながら自己紹介すれば、ジロッと私をにらみながら鼻で笑った。





「フン!名乗らなくても、教え子の渕上ミテコ君から君のことは聞いている!ムダなあいさつ、ご苦労!」

「!?」

(なんだよその言い方!?)

どうせ、悪いように・・・渕上側の都合のいいようにしか話を聞いてないくせに!!



「お父さん、お母さん!どうして、家に校長先生と理事長先生がいるの!?」
「船越から、凛を連れてくると連絡がきたら知らせるようにと言われていたんだ!!これ以上恥をかかすな!座れ!!」





向かい合わせで座る私達。