「あ!」
出てきたのはお母さん。
なんて言おう!?
『ただいま』と、言っていいのだろうか!?
そう迷っている間にそれは起きた。
「凛!」
そう言って、私を抱きしめてきた。
「!?」
それだけで目頭が熱くなる。
「お、お母―――――――――!」
「今だ!犯人確保!!」
「へ?」
そんな叫び声にあわせて、庭から一斉に体格のいい男性たちが飛び出してきた。
「え!?え!?なに!?」
「こっちにきなさい、凛!」
「お母さん!?」
「おい、凛を家の中に入れろ!」
「お父さん!?」
「見て下さい、刑事さん!やっぱり一緒にいました!」
「ええ!やっぱり、娘さんを隠していたみたいですね!」
そう言いながら、お父さんの後ろから現れたのは――――――
「岩倉!?」
「あんた、昨日押しかけて来た刑事じゃないかい!?」
「その通り!はいはい!13時03分!船越春を、未成年者略取・誘拐罪で現行犯逮捕!!」
「な!?」
「なんですって!?」
(船越師範を逮捕!?)
〔★凛の味方が捕まった★〕
突然のことに動揺すると同時に、なんとか船越師範を助けようと私は声を上げた。
「船越師範は何も悪くありません!逮捕なんてしないで下さい!こんなの不当逮捕です!!」
「さすがいじめの加害者だね?社会常識がまるでわかってない!」
そう語る岩倉の側で、船越師範が警官達に拘束される。
それで私も我慢して怒りが爆発した。
「常識がないのはどちらですか、岩倉刑事!!渕上ルノアにそそのかされて、無実の船越師範を逮捕するなんて、そっちの方が非常識ですよ!!」
「屁理屈ばかりよく出てくるな!!そもそも君、どこに外泊してたんだい!?君が外泊したとされる同級生は、誰も菅原凛を家に泊めていないと言っている!むろん、渕上ルノアさんもだ!!」
「それは――――――!」
「私の家に泊めてたんだよっ!!」
「渕上師範!?」
両脇を、警官達に押さえつけられた老女が、身をよじりながら叫ぶ。


