凛と別れた船越春は、ゆったりとした足取りで公園の中を進む。
そして、あえて、人目のつかない場所まで来たところで静かに語りかけた。
「私もまだまだ女として見られてるのかね?ハタチの男性に尾行されるとは、どうしたもんだろうね?」
そう言って振り返ると、声を張り上げて言った。
「隠れてないで出ておいで!凛道蓮の保護者の真田瑞希!!」
「・・・・・・よくつけられてるのに気づいたな、ご老体?」
「誰がババアだい!?まだまだピチピチだよ!!」
「俺のダチ(モニカ)の手にかかれば、もう20歳は若作りできるっすよ?」
得体のしれない老女に姿を見せながら俺は聞いた。
「凛と何を話した?」
「人探しの依頼をしただけさ。」
「それだけじゃないだろう?他にも何か言ったはずだ。」
「なんでそう決めつけるのさ?」
「凛を見ていればわかる!凛がオメーを警戒していたからな!」
「ほっほっほっ!あんた恋人出来たら、相手を束縛するタイプだね?」
「話を逸らすな!!3日前オメーが、四神校のバトルロワイヤルが行われている会場のロビーで、凛とタイマンしたことはバレてんだぜ!?」
「はあ~・・・いやだね―――・・・・監視カメラ社会って奴は・・・。」
老女が肩をすくめた時、ピコン!とLINEの到着を知らせる音がした。
それでスマホを取り出せば、送り主は凛だった。
―急用ができました。タイマンの時刻までには帰ります。―
(・・・・・・このばあさんと話した後で、急用かよ・・・・・。)
凛に聞きたいことは山ほどあったが、今はそれどころじゃねぇ。
だから聞きたいのを我慢して、凛へOKのスタンプで返事をした。
既読がついたのを確認すると、俺はスマホをポケットにしまう。


