彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「・・・もう一度チャンスを・・・か。」

(それ、意味がある?)

両親は私を信用していない。





私の言い分など聞かずに、罵声を浴びせるだけでなく、暴行までしてきた。





(・・・・・信じて、傷つけられるのは嫌だ・・・・。)





私は、いじめられていることを、勇気を出して両親に伝えた。

助けを求めた。




(だけど、お父さんもお母さんも、私を信じてくれなかった。)




ルノアちゃんに謝れと言うばかりで、私がいじめられている側だと信じなかった。




そんな人たちをもう一度信じてみろって・・・・




(船越師範だって、『菅原凛の両親』がどんな性格か知ってるはずなんだけどな・・・。)




お母さんは無表情で、お父さんはぶっきらぼうに、船越師範に接していた。




(それなのに、信じてみないかと言ってくるなんて・・・)



どういうこと?



もしかして――――――――





(1晩帰らなかったことで、両親も冷静になったのかな・・・?)





あり得そうな可能性を考える。





(人間は時間が立てば落ち着くという・・・。じゃあ、お父さんもお母さんも、今なら―――――――娘の言うことを信じてるって、船越師範は伝えに来てくれたの?)





わからない。





(考えてみてもわからない。そうなるとやはり―――――――・・・・・・)





会いに行くしかないの?





(お父さんとお母さんに、会いに行ってみる?)



「・・・。」





正直、気乗りはしない。





(会うのが怖い。)





それが正直な感想。




だけど――――――――――――




(1日経って、冷静になってくれてるなら・・・)



今後の人生のことを考えれば―――――――





(会って、きちんと話すしかない。)





そう結論を出し、ポケットに手を入れる。
凛道蓮のスマホのLINE画面を出し、瑞希お兄ちゃん個人へLINEをする。





―急用ができました。タイマンの時刻までには帰ります。―





そう打ち込んで、送信ボタンを押す。
すぐに既読がつき、OKのスタンプが返ってきた。
それを見届けると、私はスマホをポケットにしまう。
そして、菅原凛の着替えがあるヤマトの家まで向かうため、単車が置いてあるお店へと引き返したのだった。