彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「もちろん、親に改善の見込みがないなら、私が面倒見たいと思ってる。菅原凛は、大会こそ出ていないけど、筋の良い子だ。武術のセンスがある。私の最後の愛弟子とも言っていい。」
「ずいぶん・・・菅原凛さんという方に、肩入れしてるんですね。」
「当たり前だよ!!どんなにネットが愛弟子をいじめの加害者だったという捏造をしても、私は騙されない!!凛はイジメたんじゃない!薄汚い人間にいじめられていた!!それを私は後藤という教師と一緒に学校側に直訴しようとして失敗した!!結果的に―――――愛弟子は、してもいないカンニングと泥棒の罪を着せられた!!いじめっ子の自作自演の芝居のわなによって、500万もの払う必要のない大金を払わされることになった!!」

「!?」

(いじめっ子の自作自演の芝居のわな、ですって!?)


「あの!あなたの愛弟子さんは・・・・無実の罪で500万円を払わされることになったと、あなたは考えているのですか?」
「当たり前じゃないかい!!」


(船越師範!わかって下さるのですか!?)





船越師範の思いを知り、熱いものが胸にこみあげてくる。





「凛道蓮君、あんた顔が広いらしいね?」
「いえ、普通のサイズです。」
「その顔じゃなくて、知り合いが多いって意味だよ!!だから、あんたにも声をかけるよ!この写真の女の子が菅原凛ちゃん。」





そう言いながら、1枚の写真を私に差し出す船越師範。





(これって――――――――――隠し撮り写真!?)





内容からして、車での移動中に、船越師範が隠し撮りしたものらしかった。





「この写真、あんたに預けるよ。この写真を頼りに、愛弟子の凛を見つけ出して伝えてほしい。」
「・・・なんと伝言を?」
「道場で待ってるから、そこから一緒に菅原凛の家に行こう。私からも、凛の無実を再度訴えたい。それで両親がわかってくれなかったら諦めよう、と。」
「・・・・わかりました。心当たりを探してみます。」
「ありがとうね。じゃあね、凛道蓮君。」





優しく微笑みかけると、きびすをかえして私の前から離れていく。
その後ろ姿を見ながら考える。