外に出れば、冷たい風が頬をなでる。
しかし今の私は、その寒ささえ、感じないぐらい体が熱い。
(私は変わってしまった!!)
前は、抱きしめられただけでも、口から心臓が飛び出るぐらいドキドキした。
(それなのに、昨夜の私は―――――――口づけしたのにドキドキもしなかった!!!)
思い返してみれば、ドキドキというか・・・心温まるような感じ・・・??
(例えるなら、猫同士が毛づくろいをしあうような―――――――――てっ!?私猫だった記憶ないじゃんかー!?前世が猫だったかどうかも分からないよー!!)
〔★基本、人間の前世は人間と言われています★〕
ああ、どうしよう!どうしよう!!
(今になって、口づけしたことにドキドキしてきた!!)
同時に、わからないこともあった。
(瑞希お兄ちゃん、何で口づけしてくれたのだろう・・・?)
前に口づけした時、私達はお互いに慌てた。
テンパった末に、事故と言うことで、あの出来事を封印した。
それなのに―――――――――
―愛してる、凛―
(愛の言葉までささやいて、口づけしてくれた・・・・・)
これって、どういうことなの!?
私が女の子だってバレてるの!?
(あるいは、瑞希お兄ちゃんの恋愛対象は男の子だったの!!?)
もしそうなら大変だ!!
(瑞希お兄ちゃんと恋人になるためなら、男の子に性転換しなければいけないわけ!?)
モニカちゃんに相談すべき!?
妹みたいになますみちゃんには効きにくいから、やっぱりモニカちゃんだよね!?
でも、この場合、なんて聞いたらいいの!?
ポストの前をうろうろしながら考える。
その時だった。
「おはよう、凛道蓮。」
そう言って声をかけてきたのは―――――――
(船越師範!?)
私に空手を教えてくれた先生だった。
(なぜ、船越師範がここに!?)
疑問に思ったが、怪しまれたくなかったので、即答で対応した。


