単車を止めたのは戸建ての診療所。
ほどなくして、玄関が開き、中から見知った人が出てきた。
「蓮君、ヤマト君、こんばんは。よく来てくれましたね。」
「うはははは!おこんばんは、シゲ先生!」
「この度は、ご迷惑をおかけします!」
「迷惑なんて思ってないよ。心配してました。さっそく、蓮君の診察をしましょうね。」
そう言われ、シゲ先生の住居兼診療所に足を踏み入れた。
くつをスリッパに履き替えれば、すぐに診察室に通された。
「ヤマト君は、応接間で待っていてください。」
「うははーい!」
「蓮君はこっちへ。」
「はい・・・。」
診察室に入り、シルキロールを外して顔を見せた。
すると、シゲ先生の温和な表情が一変した。
「ひどいことをする・・・。唇もキレていて――――痛かったでしょう?」
「・・・わかりません。どちらかというと――――・・・・・」
「どちらかというと?」
「・・・心が痛いです。」
「そうですね・・・心も痛いですね。」
そう言って私の頭をなでてくれるシゲ先生。
ほどなくして、顔の写真を撮られる。
顔を撮り終えると言った。
「申し訳ないのですが、菅原凛さんの下着姿に着替えて頂けますか?」
「・・・はい。」
不思議と、恥ずかしいという気持ちはなかった。
それはきっと、シゲ先生を信頼していたからじゃないかと思った。
カーテンで区切られたベッドのところで、サラシとファールカップを取り出し、ボクサーパンツを脱いだら、持参した、今日身につけていた下着をつける。


