彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)




田所弁護士が退出し、バラさんにうながされて岩倉も部屋から出ていく。
部屋には、親子3人だけとなった。



「凛にどんな教育をしたんだお前!?」



最初に口を開いたのは父親。



「凛が、凛が!!素直に謝罪の言葉を口にしていれば、慰謝料が少なくて済んだんだぞ!?頑固なところがお前にそっくりだ!!」
「私だけのせいにしないでよ!!」



父親の言葉に、即座に母親は反論した。



「凛が生まれた時、育休取ってくれなかったくせに!!仕事を理由に、私に多くの育児を負担させたのは誰!?父親が関わらない子供はちゃんと成長しないって、本当だったのね!!」
「俺のせいにしてるのか!?」
「あなたのせいよ!!」
「ふざけるなクソアマ!!」



そう言って、母親に向けて手を振り上げる父親。



「!?お母さん危ない!」

バシッ!!



とっさに母親をかばって、父からの平手を受けた。
かなり勢いがあったが、受け身を取って床を転がる。



「邪魔するな凛!!」
「ケンカ、しないで!!」
「誰のせいで、私達がケンカしてると思ってるのよ!?」

グイ!

「お、お母さん!?」



私が身を挺してかばった母親は、私の襟首をつかんで引き寄せてきた。
座り込んでいた状態から引きずられ、両足が引きずられて擦れる。熱を感じた。





「痛い!やめてよ!」
「あんたのせいよ、凛!!お母さん達を困らせて楽しいの!?」
「困らせてない!!私は、本当にイジメられてるの!!どうして信じてくれないの!?」
「まだ言うのか馬鹿娘!!いいか、今回の示談金は、親として払ってやるが、必ず返せ!!どうせ身体を売ってパパ活してるんだろう!?その金を今、出しなさい!!」

「え!?」

(『身体を売って』って――――――――・・・・・・・!?)



「お父さん、私売春なんかしてない!!処女だよ!?」
「処女を守りながら、スケベ親父達から金を巻き上げてるのか!!」
「なんて汚らわしい子なの!?ああ、イヤだ!!」
「お母さんまでなんてこと言うの!?私はパパ活なんてしてない!!全部渕上ルノアの嘘よ!!私をいじめるための大ウソよ!!?」
「いい加減にして凛!!大嘘つきはあなたよ!!」

バシ!!

「っ!?」





もう何度目ともわからない平手を母から受ける。