「先に言っておきますが、これでも安くしたのですよ?ただ、ルノアさんが芸能人ということを考えれば、最低ラインが500万なのです。おわかりいただけるでしょうか?」
「あなた・・・!」
「あ、ああ・・・!」
私を間に挟んで、顔を合わせる両親。
そして、2人の間にいる私をキッとにらむと―――――
ダン!
ダン!
「痛い!?」
般若顔で、右足と左足を踏みつけてきた。
「どうされます?渕上様からの和解案に応じますか?」
私が足を踏まれたのに気付いているはずなのに、知らん顔して話を進める渕上の雇った弁護士。
「「払わせて頂きます・・・!!」」
うなだれながら言う両親に、弁護士は笑顔で追い打ちをかけた。
「それを言うなら、償わせてもらいます、でしょう?」
「「つ、償わせて頂きます!」」
「はい、けっこうです。ちなみに菅原凛さん、ご両親がこんなに真面目に対応してるのに、どうしてあなたからは誠実な態度が見られないのかな?」
笑顔で皮肉る弁護士・・・改め、敵に、私は伝えた。
「私がいじめられた側だからです。」
「うん、反省してないみたいだね。渕上の奥様も、君がそう言うことはわかっていて、誠意ある謝罪はもうあきらめているよ。だから、増額して500万にしたことだけ、教えておくね。」
「なっ!?」
「なんだと!?」
弁護士の告白に、目を白黒させ、私と弁護士を交互に見る両親。
ほどなくして、母からの平手と、父からのげんこつが私に炸裂した。


