「愛紗ちゃんのお母様!?」
「・・・謝罪を求めませんから、手錠を外して下さい。」
「お、奥様!?」
「姫月ミテコ様!?」
「「渕上の奥様!?」」
「え・・・?」
(渕上ルノアの母が折れた。)
「あなたの意見を採用するわ、刑事さん。だから手錠を外して下さい。」
「フジバラ虎次郎とお呼びください。なんなら、階級と所属もお伝えしますよ。」
「結構です。フジバラ刑事に従うので、早く手錠を外して下さい。」
「お、奥様!!私が弁護しますので、こんな不当な暴力に屈しなくても―――――」
「黙りなさい、田所!!もう決めたの!!」
「奥様!?」
「二度も言わせる気!?」
「っ!?わ、わかりました。」
メガネの男が食い下がったが、それを払いのけて、バラさんの要求をのんだ大女優。
ガチャン!
「はい、外しました。では、話し合いに戻って下さい。」
「話すことなんてないわ!!」
ニコニコしながら言うバラさんを、ジロッとにらみつけながら渕上ルノアの母は言った。
「菅原凛に謝罪してもらおうと考えたのが間違いでした。謝罪を拒否する・・・そんな人間だから、いじめが出来るのを忘れていました!!」
「私はいじめなんてしてませんよ。」
釘を刺すつもりで言ったが、私を見ることなく、大女優は言い放った。
「ご両親の誠意が伝わったので、加害者本人からの謝罪は不要です。」
「そ、そうはいきません!うちのバカ娘は、あなたの御息女を――――――」
「そうですよ!ルノアちゃんをいじめて―――――――」
「いじめていない、と言ってますよね?それがすべたなんじゃないですの?」
「ど、どういう意味でしょうか?」
「ご両親にはお気の毒ですが――――――お2人のお嬢さんは、悪いことをした自覚がないから謝罪が出来ないのですよ。」
「なんですって!?」
聞き捨てならないことを言われたので、渕上の母親に向かって言い返した。


