彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






「渕上ルノアさんに―――――ご家族に謝れ!!」

ドン!

「あっ!?」





突き飛ばされ、床に倒れてしまった私。





「おい!!やりすぎだぞ!!」





そうバラさんが、助け起こそうとしてくれたけど―――――――





「手を出さないで!!」
「他人が人の家庭事情に口を挟まないでくれ!!」
「くっ・・・!」





両親が正論で論破して黙らせてしまった。
バラさんの動きを止めてしまった。





「あなた・・・。」
「ああ、わかってる。」





床にうずくまる私に目もくれず、両親は目と目で合図を送りあう。
その直後両親は、渕上ルノアのベッドの間近まで行くと、並んで床に正座する。





(まさか―――――――――!?)





両親の次の行動が予想できた。
やめてと口に出す前に、それは実行されてしまった。






「この度は、私達のバカ娘の凛が!!」
「出来損ないの娘の凛が、渕上ルノアさんをいじめて――――――!!」

「「本当に申し訳ありませんでした!!」」






仲良くそろって土下座してしまった。





〔★最悪の展開だ★〕





絶望的な光景に呆然とする私。
そんな私に、頭を上げた両親が、土下座の姿勢で振り返りながら叫んだ。





「凛!!いつまで床で転がってるんだ!!」
「早くこっちに来て、ルノアちゃんに謝りなさい!!」
「な!?なんで私がそんなことをしなければならないの!?」
「悪いことをしたからでしょう!?」
「若い刑事さん!凛をこっちに連れてきて下さい!!」
「任せて下さい!」





お母さんの言葉で、乱暴に私を立たせる岩倉。





「やめろ岩倉!!」
「ご両親からの要請です!断る理由はないですよね、フジバラさん!?」





勝ち誇ったように言うと、私を引きずりながら両親の元まで運ぶ渕上家に味方する刑事。





「痛い!痛いです!乱暴に腕をつかまないで下さい!!」
「大げさなんだよ!愛紗ちゃんはもっと痛い思いをしたんだぞ!?」

本当に痛いのに!!

いや、これは、わざと痛くなるようにつかんでいる。





痛がる力加減で、確信してしているとわかる、岩倉の意地の悪さだった。