彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






岩倉が運転するパトカーで、渕上が搬送されたという病院へ連れていかれた。
バラさんが警察手帳を受け付けに出せば、看護師が私を見てイヤな顔をした後で、バラさん達警察には愛想よく、病室まで案内してくれた。
エレベーターに乗れば、最上階のボタンを押す看護師。





(悪霊の奴、VIPの病室にでもいるのか?)





高野湖亀の件で、上の階の病室は、お金持ちが使うという認識を持っていた私。
現に、到着した最上階は、赤いじゅうたんが惹かれ、ホテルのようなきらびやか作りになっていた。





「こちらになります。」





数歩歩いて、立ち止まった場所が、渕上の病室らしい。
入口につけられたネームにも、渕上ルノアの文字が取り付けられていた。
それだけでも不愉快なのに、目を疑うものが、扉の前にかかっていた。





「え!?『面会謝絶』・・・!?」
「そうですよ。」





答えたのは、案内役の看護師。





「渕上ルノアさんは、重傷を負っているので、関係者以外は、『面会謝絶』にしているのです。」
「そんな!そこまで大げさなケガなわけが―――――!」
「そう言えるということは、反税の色がゼロと言うことですね。『面会謝絶』の原因を作った加害者な菅原凛さん?」
「なっ!?私は加害者なんかじゃな―――――――――!!」
「失礼しまーす!」





看護師が、私の言葉をさえぎり、ドアをノックする。





コンコン!

「渕上様!警察の方々が犯罪者を連れていらっしゃいました!」
「犯罪者!?」





思わず聞き返せば、看護師が鼻で笑う。
すごく嫌な感じがしたが、バラさんが小声で私につぶやく。





「・・・相手にしちゃダメだぞ。面白がって、ますますひどいことをする・・・。」
「!?・・・はい・・・!」





小声で返事をしてうなずけば、バラさんも小さくうなずいてくれた。
幸い、バラさんは菅原凛を公平に見てくれ、完全な悪とは思っていないらしい。





「入って下さい。」





看護師の言葉に対し、低い男の声でそう返事が返ってきた。
それを受け、看護師がドアを開ける。
するとバラさんは、素早く私の肩を抱いて、一番乗りで病室に入った。