「まだ一度も今日は、凛ちゃんと2人だけで話せていないよね?だから、凛ちゃんと2人きりで話して、凛ちゃんがどんな理由でカンニングやノートの盗難をしたか、知りたいの。」
冗談じゃない!!
「渕上っ!!」
気づけば大声で怒鳴っていた。
「私の両親が味方になったからって、調子に乗るのもいい加減にして!!本当に、正真正銘の性悪女ね!!?」
「凛、なんてこというの!?」
「性悪はお前の方だぞ、凛!!」
「凛ちゃんお母様、お父様、私、何を言われても気にしません。凛ちゃん、ちょっと私の言い方がよくなかったね?それも含めて、凛ちゃんの部屋で、私と2人きりでおしゃべりしよう♪」
「お断りよ!!帰れ、渕上ルノア!!!」
再度怒鳴りつけるが、これに渕上は気にすることなく、軽やかに階段を駆け上り、2階にある私の部屋を目指す。
「ちょ!?待ちなさいよ!!」
(これ以上好き勝手されてたまるか!!)
「待て!!」
足早に駆け上がれば、
「勝手に私の部屋に行くな!!」
「きゃん!」
階段の上の方で捕まえることができた。
「渕上さんもうやめて!!帰って!!」
腕をつかんでそう伝えれば、悪女はニヤリと笑った。
「お疲れ♪」
「!?」
ゾッとする笑顔と、甘めの声に身体の動きが止まる。
そして次の瞬間、予想外の出来事が起きた。
「痛いっ!!!」
「え!?」
「きゅあああああ!!痛い!!いや!やめて!凛ちゃん!やめてぇえええ!!」
突然、何もしていないのに叫び出した。
「な、なんで急に叫ぶの!?なにもしてないでしょう!?」
動揺して渕上から手を放す。
「やめて!痛い痛い!助けて!!だれか助けて!凛ちゃんが―――――――――!!」
それに合わせて、渕上が自分から階段の下へと頭から飛び込んだ。
ガタガタガタ!!
ゴロゴロゴロ!!
ガッターン!!
「ルノア!!」
「フッチー!!」
「きゃああ!?ルノアちゃん!?」
「ルノアちゃんっ!?」
「・・・・・・・・・・・・え?」
家中に、渕上の名前を叫ぶ声が響き渡る。
(自分から飛び降りた!!?)
予想外のことに頭が真っ白になる。
すぐには、渕上ルノアのこの行動の意味が分からなかったが、階段下で倒れているいじめっ子のボスに両親と難波と鳥海が駆け寄った時、その答えを渕上ルノア自身が口にした。


