彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)




(やっぱり、合いかぎを作って、盗んだノート・・・・・あるいは自主的に差し出してきたノートを、私のロッカーに入れてるわね!!)



「あ、あ、あんたって子は!!どこまでも想像力が豊かで、自分に都合の良い被害妄想が出来るわけ!?菅原凛!!最後のチャンすよ!!ノートを盗みましたね!?」
「盗んでないです。」
「ロッカーのカギを出しなさい!!先生が開け――――――!!」
「どうぞ。」





結果はわかっていたが、冷たい目で担任に自分のカギを差し出す。
それを井谷はひったくると、ドスドスと足音を立てながら私のロッカーの位置まで行く。
それにぞろぞろとついて行く難波や鳥海など、B組の生徒達。





ガチャン!




ロッカーのロックが解除される。





「みんな、証人としてよく見なさい!!」





そう言いながら、井谷がロッカーを開ける。
その中身を見て、中山が大声で叫んだ。





「やっぱり!!盗まれたノートが入ってるぞ!!」

「・・・。」

(何がやっぱりだ・・・茶番しやがって!!)





中山の言葉通り、見覚えのないノートが数冊入っていた。





「菅原が犯人じゃん!!」
「都合の良いこと言ってても、盗んだことに変わりないぞ!!」
「盗人!」
「女盗賊!」
「クラスメートに泥棒がいるとか、最悪なんですけど!?」





口々に、私を見ながら罵声を浴びせるクラスメート達。
それで私はどんどん冷静になっていく。





(こんな手の込んだことができるのは、渕上ルノアだけ――――――――――)





そう思い、目だけで問題の人物を見る。
私の目に映ったのは、あっかんべーをしながら、不満そうな顔で、ロッカーのカギを目の前でぶらぶらさせているいじめっ子のボス。





(あれが合いかぎか!?)





そう思った瞬間、





「菅原凛!!」

バシッ!!

「うっ!?」





3度目となる平手打ちを食らった。