彼は高嶺のヤンキー様11(元ヤン)






幸い、早く家を出ていたので、学校に遅刻することはなかった。
下駄箱で自分の上履きがあるか確認すれば、今日もキレイな状態で置かれていた。
いじめっ子の日常的から考えれば、やはり、いじめ被害の証拠を隠滅しているのだと伝わってくる。





(いつもは上履きはごみ箱に捨てられているのに、ここ数日はいつもと違う。)





しかし、いつもと違うのは、上履きの件だけじゃなかった。





「おい!速報!速報!世界史の後藤ちゃんが襲われたって!!」


(え!?)





私の横を駆け抜けていく男子が、大声で仲間達にそう報告した。





「マジ!?世界史の美人先生がー!?」
「襲われたって、レイプ!?」
「違う違う!殴られたらしくて、怪我の手当てで病院行くんだって!それで遅れてくるらしいぞ!」
「マジかよ!?通り魔の犯行!?」
「あるいは、男関係でもめたとかー?」
「美人は恨み買いやすいからね~顔は良くても、性格悪いんじゃない?」
「ばーか!お前と一緒にするなよ!どちらかというと、ストーカーじゃねぇの!?」
「いやいや!告白してフラれた腹いせに、殴られたのかもしれねぇぞ!」
「殴ったのは、男?女?」
「男らしいぜ!犯人逃亡中で、まだパクられてないってさ!」
「どんくさー♪すぐに通報すればよかったのに~」
「それがさーポリ呼んだけど、ポリが使えない奴らしくさ~なんか、後藤ちゃんを口説いたらしいんだよ!」
「マジで!?何やってんだよ日本警察~!」
「きゃははは!やっぱり、男に色目使って、自業自得で殴られたんじゃねぇのー?」
「あり得る~!本人来たら、直撃取材しようぜー!」


(どうなってるの!?)





口々に、好き勝手話す、他のクラスの同級生達に愕然とする。